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内閣府は今月16日、2021年4月〜6月期の国内総生産(GDP)を発表しました。速報値は、物価変動の影響を除いた実質の季節調整値で前期比0.3%増、年率換算で1.3%と微増ではありますが、プラス成長となったのは2四半期ぶりとなります。
4月〜6月の大半は、政府が首都圏を中心に緊急事態宣言を出していた時期と重なるため、個人の外出自粛や飲食店の営業時間短縮、大型商業施設の休業などの措置が取られていた時期ではありますが、それでも個人消費は前期比0.8%増となりました。他の項目では、企業の設備投資は1.7%増、公共投資は1.5%減。輸出は2.9%増、輸入は5.1%増となっています。
ところで、経済を考えるにあたり「経済の復興とワクチンの接種率はリンクしている」というのは通説ではありますが、ワクチンの普及が進んでいる先進国ではもっと回復しています。たとえば、英国の成長率は前期比年率20.7%増、アメリカでは同6.5%増となっており、ワクチン接種率がまだ100人に1人しか進んでいないとも言われている日本と比べると歴然の差です。
次の7月〜9月期については、本来であればオリンピックの経済効果が見込めるところでしたが、無観客開催になったことでほとんど現れないと思われ、且つ、デルタ変異株の感染拡大に伴う行動制限により、消費が低迷すると予測されます。日本のGDPの水準がコロナショック前に戻るのは、来年、もしくはそれ以降になる可能性が高いでしょう。
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