2021年12月16日

令和4年税制改正大綱決定!今なら間に合う『駆け込み生前贈与』

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税制調査会は今月10日、令和4年度税制改正大綱を取りまとめました。新型コロナウィルス感染症対策をベースとし、住宅ローン控除の4年間延長や法人税額控除の拡充などあるなか、相続税・贈与税に関してはこのように記されています。

『今後、諸外国の制度も参考にしつつ、相続税と贈与税をより一体的に捉えて課税する観点から、現行の相続時精算課税制度と歴年課税制度のあり方を見直すなど、格差の固定化防止等の観点も踏まえながら、資産移転時期の選択に中立的な税制の構築に向けて、本格的な検討を進める。』

難しい言葉が並んでいますが、多くの専門家は、相続税と贈与税の一体化が実現することで、歴年贈与(年間110万円以下の贈与は非課税になる仕組み)の非課税枠が廃止されるのではないかと見ています。実現すれば、この制度を利用して節税していた人が、早ければ来年から節税できなくなる可能性が出てきました。

この制度の節税効果を数字で表してみると、例えば遺産が10億円、妻と子2人の男性がいた場合、まったく生前贈与をしないと相続税は1億7,810万円かかります。しかし、子2人に700万円ずつ15年間生前贈与をしたとすると、贈与税は多少かかるものの試算では2,275万円の節税が可能です。それが今後できなくなることになってしまいます。

今後の対策としては、非課税枠の範囲内で財産贈与をお考えの方であれば、お子様だけでなくお孫様も贈与相手に含めたり、資産を多くお持ちの方であれば多少の贈与税負担を見越してでも非課税枠を超える額の贈与をするなど検討されるといいでしょう。法律が変わるまでにあまり時間はないと思われますので、少しでも早く対策を打つ必要があります。

不動産を保有している方であれば、そのまま贈与するよりも、アパートなど第三者が利用する賃貸物件に変えて贈与することで、課税評価額の減額措置が受けられ、相続税を低く抑えることが可能です。さらに、家賃収入が安定した不労収入として私的年金として位置付けることも可能ですし、住民税・所得税などの節税も可能です。

相続は富裕層だけの問題…ではない時代になってきました。時代とともに税金制度はどんどん変わり、今まで払わずに済んでいた税金を納めないといけなくなることが増えてきます。弊社ではFP目線による不動産をメインとした節税方法を提案させていただいております。できるだけ早いタイミングで対策を取っていきましょう。

最後までご覧いただきありがとうございました。
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